京都大学大学院教育支援機構

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BLOG 2025.07.24

【KU-STAR Program for India 2025】堀場製作所訪問会を実施しました

KU-STAR インド 京都大学 大学院教育支援機構

大学院教育支援機構では、短期研究室インターンシッププログラムKU-STAR(Kyoto University Short-Term Academic Research)Programを昨年度から実施しています。インドからの受入が2度目となる今回は、計31名の学生が参加し、約2か月間各自の研究室で研究に取り組んでいます。2025年7月14日(月)に、株式会社堀場製作所のびわこ工場を訪問し、設備見学および社員との意見交流を行いました。

はじめに企業概要の説明を受けた後、自動車の排ガス測定装置および工場の排ガス分析装置の製造工程を見学し、部品の製造工程から組み立てに至るまで、顧客のニーズに応じて円滑かつ柔軟に生産を行う体制について学びました。作業中の社員の手元や使用されている装置を熱心に観察するとともに、解説に注意深く耳を傾ける姿が見られました。

次に訪問した自動車開発試験施設「E-LAB」では、車両開発における高精度・高効率な試験・計測を可能とする最先端の設備を間近で見学することができました。施設内には、大規模な試験装置から車両に直接取り付けて使用する計測機器まで、幅広い用途に対応した多様な装置が整備されており、学生たちはその技術力と充実した設備に感銘を受けていました。

見学の道中では、HORIBAグループが多国籍・多様な人財を積極的に擁し、それぞれの個性・能力を最大限活かすダイバーシティ経営に注力している点についても紹介されました。同社では、国籍・文化・言語・キャリアの異なる社員が一つのチームとして協働し、円滑なコミュニケーションや迅速な意思決定を促進する独自の制度や仕組みを取り入れています。たとえば、全従業員を「色や形、大きさの異なるステンドグラスのピース」と捉え、多様な個性や価値観を企業の競争力の源泉とする「ステンドグラスプロジェクト」や、異文化理解を促す研修・ネットワークづくりが継続的に実践されています。こうした取り組みが、様々なバックグラウンドを持つ社員一人ひとりが自分らしく活躍できる職場づくりや、働き方改革、グローバル展開の基盤となっており、異なる文化に対する理解を深めるための職場環境づくりやユニークな制度に、学生たちは強い関心を示していました。


社員との意見交換では、インド出身の社員の方々を中心に、日本で働くことを選んだ理由や日本での生活・仕事における経験など、さまざまな観点からお話しいただき、将来的に日本での進学や就職を検討している学生たちにとって非常に有意義な時間となりました。また、インターンシップの可能性やインドでの事業展開に関する質問が寄せられ、活発な交流が行われました。


今回の訪問では、最先端の製造工程や試験施設を見学し、堀場製作所の高い技術力と国際的な事業展開を肌で感じることができました。また、社員の方々との交流を通じて、働き方や企業文化に関する理解を深める貴重な機会となりました。

参加学生のコメント:

  • 堀場製作所のみなさんは非常に温かく迎えてくださり、工場見学は大変素晴らしい経験となりました。先進的な技術や職場文化について明確な理解を得ることができました。また、ネットワーキングの機会や、現在進行中のプロジェクトに貢献できる可能性にも触れ、この訪問は非常に有意義で刺激的なものとなりました。(Hemantaさん、インド工科大学カラグプル校)
  • 職場環境は非常に美しく整っていました。また、今回の訪問では、たくさんの社員と交流する機会があり、最先端技術やその応用例について紹介してくださいました。さらに、将来的な共同研究や協力の可能性についてもご提案いただいたほか、現地で働くインド出身の社員の方々にもお会いすることができました。(Anandさん、インド理科大学院)
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