
大学院教育支援機構プログラム / 科学技術イノベーション創出フェローシップ SPRING/Fellowship
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1.趣旨:2つのプログラム
大学院をめぐっては、優秀で意欲ある学生の博士後期課程等への進学を促進することが何よりも重要な課題となっており、この課題を解決するためには、学生に対する経済支援を拡充すること、将来のキャリアパスを明確化するとともに、そこに繋げるためのキャリア形成に資する教育機会や支援が提供されていることが不可欠です。
京都大学では、これら一連を担い推進するための組織として、令和3年10月1日に「京都大学大学院教育支援機構」を設置し、以下の2つのプログラムによる経済支援およびキャリア形成支援を通して、博士人材が幅広く活躍するための多様なキャリアパスの整備を進めます。
大学院教育支援機構プログラム
国立研究開発法人科学技術振興機構が実施する次世代研究者挑戦的研究プログラムの採択を受け、京都大学大学院教育支援機構プログラム(以下「機構プログラム」)の一環として、研究科や研究室など既存の枠組みを越えて優秀な博士後期課程等学生を選抜し、研究奨励費を支給します。
科学技術イノベーション創出フェローシップ
「科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業」(以下「フェローシップ」)は、将来の我が国の科学技術・イノベーション創出を担う博士後期課程学生に対し、研究に専念できる環境を提供するために、当該博士後期課程学生の処遇の向上、及び博士後期課程修了後の安定的なキャリアパスの確保を目的とした事業です。
参考サイト
JST・国立研究開発法人科学技術振興機構次世代研究者挑戦的研究プログラム
https://www.jst.go.jp/jisedai/index.html
科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業
https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/fellowship/index.htm

2.対象分野
機構プログラムの分野
人文・社会/情報・AI/量子/マテリアル/健康・医療・生命/環境・エネルギー・複合
所属する研究科や専攻に関わらず、すべての分野に出願できます。
選択できる分野は、一つです。
フェローシップの分野
3.進学前採用枠と通常枠
京都大学にとっての最大のミッションは、優れた研究者を養成して、次世代の我が国の研究教育をリードする人材を輩出することですが、一方でその候補者である最優秀層の学生が博士後期課程に進学せず、修士課程修了時点で流出することは大きな課題です。したがって、経済的な不安を解消しつつ博士後期課程への進学を促すために、修士課程の早い段階で経済支援を保証すること、そもそも優秀な学生を修士課程へと進学させることが重要です。そこで、「進学前採用枠」を設けて、本学修士課程の様々な分野に属し、将来の日本、あるいは世界を牽引する研究者となり得る「10年に1人の逸材」に対して、早期に経済的支援を保証することにより、博士後期課程への進学を促進し、進学後に就学・研究に専念させて確実に研究者等として育成することを目指します。
機構プログラムは、最優秀層の学生が従前採択されてきた日本学術振興会特別研究員制度と合わせて、博士後期課程学生の支援拡充策として一体的な運用を行います。「進学前採用枠」で採用する研究者志向の学生に対しても、特別研究員への申請を促し、採択された場合は次に示す「通常枠」に当該枠を還元することで、さらに広範な学生支援に繋げます。
特別研究員DCに匹敵する優秀な学生に対しては「通常枠」として支援を行い、研究者としてだけではなく、産業界はじめ社会のあらゆる分野を牽引する人材を育成します。
※フェローシップの進学前採用枠はありません。
4.出願資格
以下の学生は支援対象になりません。
- 独立行政法人日本学術振興会の特別研究員
- 所属する大学や企業等から、生活費相当額として十分な水準(240 万円/年)で、給与・役員報酬等の安定的な収入を得ていると認められる学生(有償のインターンシップ、RA・TA、アルバイトなどは、安定的な収入にあたりませんので、収入額による制限の対象となりません。ただし、アルバイト等により研究やキャリア開発・育成コンテンツの取組に支障が出る場合は、支援の継続はできません。また、非常勤職員や嘱託等のポストを一定期間得て、240万円/年以上の給与等を得ている場合は支援対象となりません。個人事業主も同様です。)
- 国費外国人留学生制度による支援を受ける留学生、本国からの奨学金等の支援を受ける留学生
現時点で受給している、または内定している民間奨学財団奨学金等がある場合は、併給可否に関わらず、申請前の段階で必ず当該民間奨学財団等に機構プログラム及びフェローシップ申請可否の確認を行ってください。この確認を行わない場合、当該民間奨学財団奨学金あるいは機構プログラム及びフェローシップの支援が取り消される場合があります。
5.採用取消
以下のいずれかに該当する場合には採用を取り消し、又は支援を一時停止する場合があります。
- ①学修又は研究への取組の状況が不十分であるとき。
- ②博士後期課程等を退学、停学、休学したとき。
- ③京都大学通則(昭和28年達示第3号)第53条の規定により準用する第32条第1項の規定による懲戒を受けたとき。
- ④その他採用を取り消し、又は支援を一時停止すべき事由があると本プログラム事業統括が判断したとき。
6.支援期間
支援期間は標準修業年限までの期間とし、それを超える場合は以降の期間は支援の対象となりません。また、休学している期間も支援の対象となりません。ただし、出産・育児・傷病等の場合等、研究を継続することが困難になった場合に、個別の事情に応じ、支援期間の中断・延長等を行う場合があります。選考の結果、標準修業年限の範囲内で支援期間を個別に調整する場合があります。
7.支援額
機構プログラム:
研究奨励費等として一年度あたり220万円(生活費相当額180万円+研究費40万円)
フェローシップ:
研究奨励費等として一年度あたり210万円(生活費相当額180万円+研究費30万円)
(生活費相当額の一部は、対象学生をRAとして雇用しその給与として支給することがあります。)
8.選考
機構プログラムは、予備選考及び全学選考により審査します。予備選考は、専攻分野に関する高い専門性や能力を中心に別表3の分野単位で審査します。全学選考は、予備選考を通過した者を対象に、分野に捉われることなく、社会的要請にも対応しうる挑戦的・融合的な研究計画や意欲を中心に全学で審査します。
フェローシップは、各分野に置く事業部門フェローシップ実施委員会及び科学技術イノベーション創出フェローシップ事業実施委員会により審査します。
9.研究倫理教育の受講
機構プログラム及びフェローシップに採用される大学院生は、研究倫理教育「eAPRIN(旧CITI)」及び京都大学e-learning 研修システム「研究費等の適切な使用について」を必ず受講する必要があります。
10.協力事項
機構プログラム及びフェローシップに採用される大学院生は、国立研究開発法人科学技術振興機構及び文部科学省あるいは本学による、以下の取組への協力が求められる場合があります。詳細は採用者にお知らせします。
①博士後期課程等学生交流会への参加
事業に参加した博士後期課程等学生が大学横断的に交流を行う交流会で、他大学の学生との交流を通じ、学生同士の相互触発やネットワーク作りを図ります。
②学生へのモニタリング調査
国立研究開発法人科学技術振興機構及び文部科学省が支援学生に対して直接フォローアップを行うとともに、支援学生へのアクセスを担保し、直接、意見等を受け付け、それらの結果を各事業の評価に直接活用します。
③育成効果の評価及び追跡調査
修了生のその後のキャリアについて、10年以上追跡調査を行います。国立研究開発法人科学技術振興機構及び文部科学省に情報提供を行う場合があります。
11.個人情報の取扱い
出願書類に含まれる個人情報は「京都大学における個人情報の保護に関する規程」に基づき厳重に管理し、機構プログラム及びフェローシップの選考に係る業務遂行のみに利用します。ただし、出願資格に記載する、機構プログラム及びフェローシップ以外の支援対象となった者については、確認のため本学内担当部署に個人情報の一部を提供することがあるので、ご承知おきください。
なお、機構プログラム及びフェローシップに採用された場合、透明性確保の観点から所属や氏名が公表されます。
12.研究成果の発表
機構プログラムにより得た研究成果を発表する場合は、以下のとおり支援を受けたものであることを表示する必要があります。
体系的番号(Grant Number):JPMJSP2110
記載例
【En.】This work was supported by JST SPRING, Grant Number JPMJSP2110.
【和】本研究は、JST 次世代研究者挑戦的研究プログラム JPMJSP2110 の支援を受けたものです。
フェローシップにより得た研究成果を発表する場合は、以下のとおり支援を受けたものであることを表示する必要があります。
体系的番号(Grant Number):JPMJFS2123
記載例
【En.】This work was supported by JST, the establishment of university fellowships towards the creation of science technology innovation, Grant Number JPMJFS2123.
【和】本研究はJST 科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業JPMJFS2123の支援を受けたものです。